窓を開ければ、春はすぐそこに

カーテンの隙間から部屋に注ぐ光。目覚まし時計を見れば、まだ6時15分。

「日の出が早くなったな。」そんなことを思いながら窓を開けると、遠くにはまだ雪化粧した山々が、霞がかった街を見下ろしている。

ぽかぽかと柔らかな日差しがほんのりと肌を温め、そこに時折吹く、まだ少し冷んやりとした風がなんとも心地よい。

よく眠れた日の、ゆったりとした朝が好きだ。

今日はどんな1日にしようかと思いを巡らせる時間は、とてもワクワクする。

私の最高の朝には、”ないもの”がある。

それは、「ノイズ」だ。

1日の始まりを大切にしたい私は、朝に感じる全ての感覚から、違和感を取り除いた。

目覚めた瞬間、頬擦りしたくなるピローケース。

摩擦が気にならない、滑らかなシーツと布団カバー。

締め付けを感じない下着。

そして、最高の朝を邪魔しない、お気に入りのパジャマ。

1日の始まりに五感で感じるものを、全て心地よいものに変えてからは、暮らしの質が格段に上がったような気がしている。

生まれた瞬間から、全ての人に平等に与えられた、時間。

1日1日の暮らしの満足感を高めることは、私にとって限りある時間を「大切に生きる」ということに直結している。